高校野球の「サイン盗み」 なくなるよう指導者、審判員は徹底ほしい

春のセンバツ高校野球は、東邦高校が優勝で幕を閉じました。

東邦高校は、平成最初と最後に優勝したということで大きな盛り上がりを見せました。

マスコミも最後をいい雰囲気で終わろうと盛んにそのことを強調していました。

 

しかし、それ以外にも忘れてはならない大きな出来事がありました。

星稜高校、林監督の抗議です。

その内容とは、習志野高校との対戦で、習志野の二塁ランナーがサインを盗んでバッターに伝えているのではないのかということです。

 

林監督は、習志野高校の宿舎に2回も乗り込み、抗議したということです。

習志野の小林監督は、否定しました。

 

さらに、星稜の林監督は、小林監督に「あなたのところもやっているでしょう。」と言われたと証言しています。

これが本当だとすれば、どの学校も同じ穴のムジナといわんばかりです。

 

このことは、習志野高校、星稜高校だけの問題ではありません。

体罰にしろ、いじめにしろ、分からなければやってもいいという悪い風潮があります。

 

確かに昔は、二塁ランナーがサインを盗むというのは当然のことだったようです。

しかし、高校野球では1999年のセンバツより、捕手のサインを見た二塁走者がコースや球種を打者に伝えたり、ベースコーチが言葉で伝達したりすることを禁じており、周知徹底事項とされています。疑わしい行為があった場合は、審判が口頭で当該選手と攻撃側のベンチに注意しなければなりません。ちなみに罰則はありません。

 

サイン盗みをしてはいけないというルールがあるのですから、それは守らなければいけません。

 

サイン盗みのことを抗議した星稜高校の林監督を責めることはできません。

習志野高校が本当にサイン盗みをやっていたのかどうかは別として、

今回の事件で、勝利至上主義に陥っている高校野球の姿が浮き彫りになりました。

世間に知れ渡ったのです。

高校野球もこんなことをまだやっているのか」と改めて思った人も多いでしょう。

 

今回の事件をきっかけにサイン盗みがなくなればよいでしょう。

判定をするのは審判員しかいません。

もっと研修を積んで試合に臨むべきです。

高校球児の人間的成長を監督やコーチとともに協力して指導してほしいです。